
3.1.3.3.2.3 個別質問
SSRモードSでは、質問数の減少によって生ずるRFチャネルの空き時間を利用してモードS機に対して個別質間を行う。図3.1.3−2にモードS質問フォーマットを示す。機上ではP1及びP2パルスによりモードS質問を識別する。P5パルスは56または112ビットのデータブロックより構成される。データブロックは干渉に強いDPSK変調が採用されいる。56ビット長のデータブロックは監視のみ行う場合に使用する。112ビット長のデータブロックは監視とデータ通信を
図3.1.3−2 モードS質問フォーマット

図3.1.3−3 個別質問のスケジューリング

同時に行う場合、またはデータ通信のみ行う場合に使用する。モードS機はデータ中の24ビットの固有アドレスを解読し、自機への質問に対してのみ応答を行う。モードA/C機はP2パルスによりサイドロープ抑圧されるので応答を行わない。図3.1.3−3に個別質間のスケジューリングを示す。個別質問では航空機からの応答が重複しないように計画的に質問を行うので、ガーブルを解消することができる。
図3.1.3−4にモードS応答フォーマットを示す。モードS応答はデータ部にパルス位置変調を採用しているため、現用SSRのパルス振幅変調に比べて干渉波と応答信号の判別が容易となる。
3.1.3.3.2.4 データ通信機能の付加
SSRモードSでは個別質問においてデータ通信を行うことができる。データ通信を行う112ビット長のデータブロックでは、監視とデータ通信を同時に行う場合は標準長プロトコル(SLM)、データ通信のみ行う場合は拡大長プロトコル(ELM)を使用する。
図3.1.3−5に標準長及び拡大長ブロトコルを示す。SLMでは56ビット、ELMでは80ビットをユーザデータとして使用でき、SLM
図3.1.3−4 モードS応答フォーマット

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